頭の中はキレイだそうです

先日のMRIの結果を聞く。何も問題無しとの事。杞憂で良かった。
尚、自転車修理代は¥13,000-。あー。インシュレーター買えたな。。。

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一枚、数年ぶりに引っ張りだした懐かしいレコードを聴く。それは昨晩、京都から仕事で来た学生時代の友人と渋谷の居酒屋で呑んだ、そこで話題にのぼったレコード。

版画を専攻していたYは美術の専門学校の講師の傍ら、版画作家として細々とやっている。尽きない昔話の中、とある女性の話になった。それはもう20年以上昔の話。

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ある日版画科の友人の個展でギャラリーに出かけて行った。やあやあとやっている中、壁に掛けられた作品の横に数行の言葉を綴った紙が貼ってあった。言葉と絵とのコラボというわけで、その一片の詩のようなものを書いた女性を紹介された。
「あ、こっちNさん。僕の昔からの友人なんやわ」
背の高いNさんはにこにこしながら、紙コップのワインなど皆で呑みながら談笑していた。紹介されて、ドモドモなんて挨拶。そしたら何かにフルネームが書いてあって、それを見た時ビックリしてしまった。その女の子は大阪の高槻という町から出て来た希代のパンク歌手率いる4人組のロックバンドのベーシストだった。パンクロックを呑み込んで吐瀉したような彼等の音楽は今も自分に多大なる引っ掻き傷を残している。そのバンドは当時既に解散しており、後の芥川賞作家となる自らをパンク歌手と名乗る彼の一挙一動は皆が注目していた。しかし彼以外はあまり噂を聞かずにいたところに、突然目の前に。
何を話したかはあんまり覚えていない。音楽の話はしなかった気がする。版画とコトバについて何か話したか?真面目な話を安ワイン呑みながら喋った。
雑誌のインタビューで彼女はものすごく論理的にパンクと自分の関係やら、概念のひっくり返し方に悪戦苦闘している云々を語っていた。それは若かった自分にもとても分かりやすい問題提起として理解出来たし共感も覚えたものだ。いつの時代も若い輩は安穏としているか不安を感じているか、2種しか選択余地は無いのだ。

昨夜は最近のNさんの話もちょっと出たのだが、それは書かなくてもいい事。改めて聴くと彼女のベースの秀逸なリフが引っ張る曲が実は多い。そのバンドのレコードはメジャーのリリース故の綺麗なプロダクションに成っていたのは当時の自分でも分かったし、キャッチーすぎる部分に疑問もあった。しかしながらそういう事を蹴散らすかの様なプレジションベースの太い音や、気が触れたjeff beckみたいなメタリックなギター、voの書くナタで殴られる様な歌詞は未だに勿論有効だと思う。このレコードが万人に良薬かどうかは知らないが。自分には正露丸みたいなものだ。本当は正露丸とは腹痛を治すものではなく、麻痺させるというのが効能らしい。