生きながら中村とうように葬られ

酷く疲れた。昨日は、とあるミュージシャンのCDジャケット撮影の立ち会いでした。撮影は妙な緊張感で、最近疲れ気味の身体にはすこしタフな数時間でした。
でもひとつ面白かったのが、そこで出会った担当者がかつて細野さんのYENレーベルからアルバムを出されたバンドのドラマーだった。名刺を頂いた際に見覚えがある名前だったのでおそるおそる聞いてみたら、そうだったのです。皆さんバークレー出身の方達で、あの時代、ENOが提唱したアンビエントがいろんな形で展開された時代の一バンドだった。穏やかな物腰の飄々とした感じは、あのおかしな消費の時代をくぐってきた由の為せる佇まいかなと思った。またご一緒したいと思いました。

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で、早々にスタジオを出て、中野サンプラザに向かう。もうひとつ仕事というか、国民的大歌手のステージを見せていただく。レコード大賞をとったくらいの方なのでもうそれは素晴らしいのです。この歌い手さんはアジアの歌手、例えばエルフィ・スカエシとかと同じ立ち位置なんんだろうなとかいつも思うのだけど、実際womadにも出演されたこともあるので、そんな風につい考えるのだけど、でもそういう80年代のミュージックマガジン的なものの考え方は来ているお客さんのおっちゃんおばちゃん達には全く関係ない事なわけです。存分に楽しんでいて、そういう熱狂が羨ましく思える。

今、perfumeを支持する何%かはミュージックマガジン読者な自分世代のオッサンであるという事実。そのオッサン達の気持ちが分かる自分がいて、実はバイアスかけてあまり気にしないようにしている(笑  なぜならそういう理論武装込みのperfume好きが、さっき書いたお客のおっちゃん達のまっすぐな感じと違うからだ。
マガジン的なものの見方が邪魔することは多い。もう抗えない自分ではあるんだけど。なるべくフラットに、開いて、音楽を楽しむように努力している、この普通なことを努力しなくては出来ないという、ものすごくおかしな感覚に気が付いたのは30も半ばを過ぎた頃であった。サマソニフジロックにレコード会社が航空費だけ出してプロモーション来日でやってくる若いロックバンド。こういうバンドにフラットな目線で向き合うべきなのか。いや〜、そうじゃないな(笑 もうムリ。

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もういいや!ということで、
その後、青葉でラーメン食べて、中野のdisc unionにて2枚程抜いた。70年末から80年頭、trojanが何故かトリオレコードからばんばん出てたレゲエ、ダブの中の一枚でMatumbiのベストアルバム。デニス・ボーヴェル自身はこのリリースをあまり良く思ってない云々なにかで読んだ。マトゥンビは今何処でも高額盤なのだがこのベストは扱いが違うのかな。帯付き1050円。後藤美孝氏のライナーのほうが内容より自分にとっては貴重。まあこれもおかしいなと思う(笑。マガジン病です。それにしてもpassは素敵なレーベルだった。今もpassからのものは気になる。もう一枚はtom verlaineの確か3枚目のソロ。virgin英国盤、OVED規格って再発か。でも300円。セカンドソロまではリアルタイムで買ったけど、それは本体のバンドの30%くらいに薄められた味がしなかった記憶があって購入予定外だった盤です。最近スリルジョッキーから出たソロを買ってみたけど、味わい深くないマークリボーみたいで、その味わいがいい!という存在になってしまった。でもやっぱりあの理屈っぽさが堪らない世代であるので、えー、なるべく長生きのほう宜しくお願い致します。


そういえば水玉消防団の真っ赤なレコードが棚にあった。乙女の祈りはダッダッダッ。当時欲しかったんだけど、やっぱり後回しのレコードだった。悩んだ末買わなかった。裏にビックリハウス人脈からの写真付きコメントがてんこ盛りで、興醒めしてしまったのが理由です。

※画像はNETから頂きました。有り難うございます。