ディーター・ラムス

関東も梅雨明け。じりじりと暑い。
20日に終わる府中市美術館「純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代—機能主義デザイン再考」展に出かけた。

以下美術館HPより抜粋

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きのうと違う新しさを、さらなる変化を。そのような20世紀以来の近代化の波の中で、「変わらないこと」にこだわり続けた稀有なデザイナー、それがディーター・ラムスです。ラムスは1955年以来、ブラウン社(BRAUN(ブラウン))において40年以上にわたり500を超える製品をデザイン・監修してきました。ドイツの伝統に育まれた、機能に忠実であろうとするデザイン精神。その継承者であるラムスの手がけた品々は、限りなく不変であるからこそ今なお新鮮さを保ち、近年国際的な再評価がすすんでいます。

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ブラウンのひげ剃り、四角い旅行用の時計、コーヒーメーカー。我家にあるラムスがデザインに関わり、携わったものは大事に使っている(いた)。
改めてじっくりプロダクトを眺めていたら、教わる事が多すぎて館内でおもわず背筋が伸びた。オリジネーターの凄みを目の当たりにして、平日にも関わらず来て良かったなんて思いながら見た。

BRAUNのオーディオというのは当時、所謂オーディオマニアの興味の対象としてはどうだったんだろう。銘機としての評価。デザインだけ取ればもう本当にモダンで言う事ない。音を聞いてみたい。


で、うちにある、なんちゃってラムス。無印の風呂用防水スピーカー。

これはiPodが繋がるので冬の長風呂の際に重宝している。
ドアーズの「the end」聴きながら首まで使ったら地獄の黙示録のカーツ大佐の気分になったり、enoのアンビエントもの「on land」聴いたら怖くなったりと、とにかく風呂場で大活躍。電池のもちも良いし、デザインもシャレは効いてる。あまりにあまりなデザインではあるけど。確か3000円しないんじゃなかったかな。




これはラムスのデザイン。いいなー。TP1ポータブルラジオ・レコードプレーヤー/1959年。バーみたいなところをスライドするとふたが開いてレコード針が出てくるんだそうだ!すげー。



世の中にラムスの影響受けたプロダクトは氾濫しているが、本家はやっぱり段違いにキュートで機能的で味わい深い。
プロダクトデザイナー深澤直人が師と仰ぐ云々書かれていたが、深澤直人の作品がチンケに見える程のポテンシャルだった。当時のドイツの倫理観や宗教観みたいなものまでも内包していてこの仕上がりなのではと思った。
なにがこんなに評価されているのかさっぱり分からない某深澤さんより、47研究所のトランスなんかがひょっとするとラムスのドイツ的なものと比べてしかるべきなのかなーなどと、うすぼんやり考えながら車を運転して暑苦しい都心に向かった。