私的名演見学忘備録 :moritz von ozwald trio


moritz von ozwald trio+1/2010.1.8@liquid room, tokyo


昔、the deep sea jiversというバンドが居たが、昨晩のmoritz von ozwald trioこそ深海でジャイヴするに相応しい。
今年最初のライヴ「moritz von ozwald trio-vertical ascent japan tour 2010」に行って来た。

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TVでやってた、もののけ姫を観終わってから深夜12時頃、恵比寿リキッドルームに到着。キックが響くフロアに降りるとtasaka? もしくはdj wada? 誰だかが低音ばかりが来るバランスの悪いプレイを披露している。ウンザリする。1時間以上暖まらないフロアで我慢。
暗幕がやっと開いて四つ打ちが消え、有機的でアブストラクトなエレクトロニクスとトランペットのミュートが聴こえて来た時には救われた気分になった。モーリッツ・フォン・オズワルドとマックス・ローダーバウアーとウラディスラヴ・ディレイに加え、管のゲストが一人。誰だか暗くて分からない。まずはカルテットという事なのだが個人的には管はいらないと思った。途中ペットが抜けたtrioの方がより粒状的でミニマルな趣でそっちのほうが好きだ。ゲストにトリオは遠慮しているようにも見えた。やはり全て鳴っている音が生のドラムキット含めパーカッシヴな方がトランシーで良い。パレシャンブルグ時代はモーリッツはドラムスだったという事が改めて思い出される。それに加え、アナログシンセの方が管楽器よりもオーガニックに聴こえるのはマックス・ローダーバウアーの凄い所なのかも。やはりテクノシーンというよりラディアンとかスーパーサイレントとかトータスとか、もっといえばトニー・アレンのバンドやフェラ・クティの新解釈とかにも近いライヴバンド然とした所が好きだ。とにかく懐の深い音楽だと思う。以前にも書いたthis heatの1stアルバムの"24track loop"とかああいうアナログ的なアヴァン・ミニマル音楽が僕には聴こえる。
というより深海の深淵に沈んでいるUボートの中でのパーティの如しと言えば、ベルリンから来た彼等にはピッタリだと思った。


◉追記。ペットの人はどうやらこだま和文氏だったらしい。ヤベ(笑。 写真見直せばポークパイハットでミュート多様な人ってこの御方ですよね。。。