part time punks

お土産に貰ったマドレーヌが旨すぎる件。
成城アルプスのマドレーヌ。マドレーヌ人生というものがあるとすれば、今までの我がマドレーヌ人生の中でダントツに旨い。写真撮るのも忘れるくらいに。☞ http://www.seijo-alpes.com/

最近は朝6時台に起きる癖がついてしまった。忙殺されてブログどころじゃ無いのもあったが、7時半にはもうmacに向かっている。結果、夜が早くなってしまったので深夜の夢想の時間がなくなり、更新も滞る。マドレーヌが旨かったくらいしか書くことがないのか俺は(笑。

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今日はこれを聴きながら作業。

Television Personalities "...And Don't The Kids Just Love It"/ROUGH 24/UK/1980
新宿のレコ屋が呼ぶ筈だったモノクローム・セットがbidの急病により中止となった。一時はヤバかったそうで今は安定したそうだが何れにしろ未だ心配です。その代わりにテレヴィジョン・パーソナリティーズを呼ぶ事になったらしい。
ダン・トレイシーが今も引っ張っているTVPs。少し前の構成ではswell mapsのジョー・ヘッドが在籍していたそうで、それは観たかったなあ。
このファースト・アルバムには遅れて来たモダーンズのダンやエド・ボール達が、切り貼りしたツギハギだらけのロック音楽に安っぽいエコーをコーティングした、まさに英国チューブ内の自動販売機で買えるチョコバーみたいな楽曲がバラバラと転がっている。シド・バレットの居場所なら知ってるよと唄う彼等は嫌みっぽく、僻みっぽく、静かに怒っている。苛立ちを押し殺して出来る限り淡々と唄うのがモダーンズのマナーだといわんばかりに。
彼等には結局当時から居場所は無く、ダン・トレーシーはカルトとなり、しかしながらそれが故にシーンとは無縁の立ち位置を確保している。ダンの隣の部屋にはATVのマーク・ペリーが、上の階にはザ・フォールのマーク.E.スミスが住んでいるという感じだろう。ダン・トレーシーはシド・バレットとは違う類いの薬によって居なくなってしまうかと思われたがこんな極東の箱に来るなんてそう機会は無いだろうし、勿論足を運んでみるつもり。

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シド・バレットが居なくなってしまったピンク・フロイドはその喪失感をも糧として制作に向かい、数曲(数枚?)周知の高名なアルバムを残す。それは概ね名盤とされている。一番好きなのは「おせっかい」のA面2曲目からAラスまで。アシッド・フォークみたいな部分が好きだ。
実は最近UKオリジナルの「狂気」を手に入れた。それはラベル部分がソリッド・ブルー・トライアングルと呼ばれるもので、マトリクスナンバーが枝番2/2という最初期盤と言われているが、調べたらどうやら枝番1も存在するという。
聴いてみると確かに何か特別なニュアンスを内包する、それまでのSACD盤なんかで聴けるクリアな印象とは違う、濃く深い湿った英国ロックの音が鳴る。その濃密な音の塊を聴きながら「狂気」という邦題のニュアンスは実はちょっと違うんじゃないかと思った。じゃあなんだと言われても即答出来ないが、狂気のその後の喪失博覧会という趣。

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その数日後、朝の犬の散歩の時間、カクシャクとした歩き方でウオーキングをする老人を道の向こうの歩道に見る。
やっぱり絶対にそうだ。何回もこの時間に遭遇する洒脱な初老のその人は「神秘」「原子心母」「狂気」の邦題をつけたという担当ディレクター、というより大レコード会社のCEOだった人だ。あのー、最近気付いたんですけど「狂気」ってたぶん違いますよね、とそっち見ながら心の中で呟いた。