ザ・ローリング・ストーンズ@日本武道館

9月24日。鷹でも鳩でもないけども、なんかお通夜のような気分。愛想が尽きた。島田勘兵衛とか、久蔵みたいな男は居ない。そういう気分の中、レコード(×5)を聴いている、今日も。

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秋分の日、日本武道館ローリング・ストーンズを観てきた。



1972年のUSツアー映画「ladies and gentlemen」を600インチ、コンサート用のPA装置で聴くイベント。それを日本武道館で。2500円だって。田舎の中学生の頃よく行ったもんだフィルムコンサート。渋谷陽一司会でzepの新譜試聴会とかもあったなあ。
武道館は入口100m前にパーキングがあるので、都心のライブハウスよりもずっと車でのアクセスが楽でいいな。

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おっさんおばはんの列に並んで当日のチケットを買う。券売所でバイトの女の子にアリーナより2Fの方が観易いですよと云われ、じゃあそいつで、で、場所は何処になるの?と聞くと、それは決まりでお教え出来ませんとな。なにそれ(笑。おっさんここでまずゴネる。入場してから物販が外のテントしかないと聞かされ、再入場禁止です!と云われ、またここで再度おっさんゴネる。エラい人に言っておっさん外に出してもらって物販買う。面倒臭くてホント御免なさい。



売店でフランクフルトなど買って食す。

物販で買ったトートバッグを眺めニンマリする。家内のお土産は「72年ダイスを転がせツアー」Tシャツにした。

小用を足してから席に向かう。おおブドカン。

ほぼ真正面2F。
ストーンズのTシャツをピチっと着込んだおっさん達、皆往々にして微妙に似合ってない(笑。まあそれが良い味なのだ。自分でもちょこちょこロックTシャツ買ってはみるものの大体において無理があるというか、まあ見事に似合わない。イケてる感じには到底ならない。stoogiesのTシャツ、ramonesのTシャツ、みんな家内の作業着になる。
暗転してバンドロゴが赤く浮かぶ。全ての灯りを落とした武道館は巨大な映画館となる。勿論ライブとは違うけど身長40mにもなるであろうミック・テイラーのアップなど何処でも観ることが出来るものではない。72年の若きストーンズは猥雑で素晴らしい。それ以上言ってもなんとなく本質を削がれる気がする。ただ、こういう熱量のバンドが今居ると思えない。ロックンロールバビロンの時代がこのちょっと狂った感じを演出しているわけで、今は勿論違ったベクトルでロック音楽は転がっているということなんだけど。


めらめらと燃えるようなミック。ただのド下手写真。

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終演後、そぼ降る雨の中をポスター配布の列に並ぶ。配給感、強し。

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お薬事情で駄目となった武道館に来る筈だったバンドが、40年すっ飛ばしてそこに居るかのような、ちょっと目眩がするような感じ。
1曲終わると拍手をしたくなるが、あ、これ映画だったわと思わせたという事は、大仰なお祭り企画として通したイベントではあろうけども成功だよね。楽しかったです。ただ、このフイルムコンサート結局1万円くらい使ってんじゃん!やられた!