phewとbikke


うわ、28年前。天国注射の昼phew(with A-MUSIK)がくわえ煙草で2曲唄った時の写真。貴重かも。
友人のNが撮ったものを焼いてもらってずっと手元に置いていた。Nは無謀にもナイフの様な(笑)当時のphewにサインを貰っていた。phewは手には何か持っており操作していたとの事。手前は大正琴を弾く竹田賢一氏だろう。

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連夜の新宿ロフト、今夜は、LovejoyZAZEN BOYSBEP(Phewbikke+石橋英子)、灰野敬二×チコ・ヒゲ。
ビッケのLovejoyは初見。服部夏樹(g) 植村昌弘(ds) bikke(vo,g) 近藤達郎(kbd) 松永孝義(b)という錚々たるメンツでビッケがフロント。多分若い頃の風貌が『小さなバイキングビッケ』の主人公からビッケなんじゃないかなあ、アーントサリーのギタリスト。わかりやすい言葉を選んで唄う詩世界が厭世観漂うともいえる、というより難しい表現を敢えて避けている気がする。近藤達郎氏は女性フロントのサポートが上手い。最初はチャクラなのかな。もっとヒネた意味だと思っていたlovejoyというバンド名は全くその言葉のままだった。

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ZAZENは以前バッファロードーターでも観たドラムスがボンゾみたいで凄い。ギターもキース・レビンとナイル・ロジャース足したというか、そこ混ぜる!?みたいなプレイが面白い。でもやっぱり頭で作った感じがするのは何だろう。new waveが全て後追い世代だから?美味しい所全部足してみたらこうなるだろうな。でも相当な構成力でもって成し遂げていてそれは凄いんだけど。楽しむ前にそんな分析ばかりが頭をよぎって疲れた(笑。でも向井氏の言葉の使い方がや間が一番似てるのはレック先生だと今日気付きました。

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三つ目のB.E.P.のphewは何時ぶりだろう。merzbowとの対バンをロフトで観たか、slapp happyの前座で観て以来?
ヴァニティからの「aunt sally」は店頭に並ぶ前に殆どが口コミで無くなってしまった記憶が。本人はまだ血気盛んだったろう、その啖呵にも取れる発言をミュージックマガジン辺りでは小見出しチックに、頻繁に扱かっていた。何故か栗本慎一郎と対談させられたり(栗本がphewの毒吐きを面白がる構図が気味悪かった)phewは明らかに時代の寵児だった。「終曲/うらはら」は本人は本意でないと言うのかもしれないが素晴らしい歌唱だと思うしコニー・プランクらと作ったアルバムはいまでも愛聴している。結構バンドの遍歴も多いひとなので全て追ってたわけでは無いが今日のトリオは好きだ。石橋英子とビッケは無駄な音が無く、phewの言葉がより際立つ。phewは今も内なる淡々とした憤りを昔より丁寧な物言いで唄っていた。歌詞に「ラジオのように」という言葉も出て来てニヤニヤしてしまった。
ビッケのギターとphewの声が重なるとやっぱりアーントサリーを思い出す。というかあの冷めた初期衝動的ななにかを想起させる。

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なんだかアーントサリーを急に聴きたくなったので、その後の灰野さん、チコ・ヒゲは観ずに店を出た。ロフトで貰った地引さんが撮ったポストカードのビッケが初々しく、凛々しい。